Jacobin's Memo

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フォーチュン誌ランキング - 100 Fastest-Growing Companies

フォーチュン500は、米国フォーチュン誌が年1回編集・発行する企業ランキングです。1955年に、下記のモダンなイラストから始まったようですが、既に57年の歴史があります。

 

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1929年が世界恐慌の年なので、その翌年の1930年にフォーチュン社が設立されたことになります。そもそも、世界恐慌のトリガーになったのは、アメリカ合衆国ウォール街でのパニックが起因とされていますが、アメリカでは "Wall Street Crash of 1929" と呼ばれていることに先程気が付きました。それだけ先行き不安な時代に、少しでも正確で役立つ情報を投資家が欲しかったものと思われます。

 

フォーチュンランキングで一番馴染みのあるのが、Fortune Global 500です。何となく、国別での社数をオリンピックでのメダル獲得順位と同じように毎年見てしまっている自分がいます。今年は、アメリカ132社(前年133社)、ドイツ32社(前年34社)、日本68社(前年68社)、韓国13社(前年14社)、中国73社(前年61社)となっています。アメリカ・ドイツは減らして、日本が円高効果で踏み止まって、韓国が増加させて、中国が大幅躍進というのは誰しも持つイメージのままの結果と思われます。その他のカテゴリーには、「最も賞賛される会社」「ベストプレース ワーク」「モストパワフルウーマン」など興味深いランキングが紹介されています。今回はその中の一つである「100 Fastest-Growing Companies」のお話です。

 

100 Fastest-Growing Companiesの定義(英語)

 日本語でいえば、急成長企業100社とでも名付けるのでしょうか?この定義を、以下に和訳(英語スキルの欠如はご容赦)にしてみました。

 

 『100 Fastest-Growing Companies』の選考基準(米国内・国外企業)は、米国内の主要証券取引所に上場していること、米国証券取引委員会(SEC)へ四半期レポートを提出している、2012年6月30日現在において時価総額が最低2億5000万ドル(2012年の8月の1$=78.66円とすると196億円)、株価が最低5ドルであること、2009年6月30日以降継続して取引を行っていること。また、2012年4月30日またはそれ以前に終了した4四半期において総売上が最低5,000万ドル(約39億円)、純利益が最低1,000万ドルあるとともに、2012年4月30日またはそれ以前に終了した3会計年度について売上および1株あたり利益の年間成長率が1年(7.86億円)あたり最低15%あることが必要です。

 

最終的にこれらの基準を満たした各企業が売上成長率、EPS成長率、また2012年6月30日に終了した3年間の年間総利益に基づいてランク付けされます。全体的なランクは、これら3つのランクの合計によって決まります。上位100社が絞り込まれた後、等しく加重された3つの変数を使ってさらに100社内でのランクが求められます。ランクが同じ企業がある場合は、4四半期売上の多い方が上位にランクされます。

 

普段あまり注意してこの指標を見ていないのですが、EPSの値からPERを視野に入れて企業評価をしてるのでしょう。そして3年間という期間の中での株式が健全で成長しているかを問われます。計算式は以下の通りです。

 

EPS=(当期利益+利益調整)÷(期中平均株式数+潜在株式数)

PER(ピー・イー・アール; 株価収益率)=株価÷1株益(EPS)

 

『100 Fastest-Growing Companies 2012』の詳細に続きます。